1台だけで走っているのではない!
運転には性格と正確が必要 『事例9)右折禁止の交差点で、停止するまでウィンカーを出さずに交通の流れを止める奴』についてです。様々な事例についてはこちらを確認してください。この連載をはじめて読まれる方は全編INDEXにどうぞ。 こればかりは性格が悪いのか、正確さに欠けるのか理解できないことです。世の中には、いわゆる「性格の悪い人」がいます。人の迷惑を何も考えない、思いやりのカケラもない、感謝の気持ちを全く持っていない・・・こうして羅列して書いているだけでムカついてしまいますね。 ところが何でムカつくのかすら分からない人がいるのですから、世の中というのは分別ある人の方が損するものです。最初から愚痴になってますが、運転している時というのは周りじゅう知らない人だらけですから、かなり大人になる事が必要です。大人になれない人は、クラクション殺人してしまう事もあるのですから。 さて極端な例ばかりでなく、身近な話に戻りましょう。右折禁止の交差点で右折するのは、何か特別な事情があるのか、右折禁止標識に全く気付いていないかのどちらかですね。どちらでも構わないのですが、基本的には右折する人の勝手な都合で後続車には無関係なことです。右折可能な交差点(右折専用レーンのない所)でも、いきなり停止されれば後続車は大迷惑な訳ですから、その交差点が右折禁止だとしたら、最悪の事態であるという例です。 ここにワザワザ書かなくとも自動車運転教習所の教本を読めば済む、きわめて基本的な事ですが、右折には手順があります。ルームミラーによる後方確認に続いて右折ウィンカーを点滅させ、右側サイドミラーで右後方を確認してから、道路の進行方向で最も右側走行車線内の最右端に車両を寄せます。交通事故を避ける観点から解説しましょう。 1)後続車に追突される事を避けるためにルームミラーで後続車両の様子を確認 2)前後左右の車両や歩行者などに進行方向を伝えて注意を促すためにウィンカーを点灯 3)追い越し車両、追い抜き車両の有無を確認し、衝突を防止するために右サイドミラーを確認 4)適切な場所で停止し、後続車および対向車の交通を妨げない様に配慮し、交通渋滞を防止 5)夜間は対向車や歩行者の注意を促すためにヘッドライトはロービームのまま点灯 性格の部分では、右折する行為により交通の流れを妨げ周囲の車両に迷惑をかける事への意識、正確の部分では停止する場所によって交通の流れを妨げる事を最小限度に出来るという事です。いかがですか? 皆さんは上記の5項目を即座に思い浮かべる事ができましたか? きちんと励行していますか? 事故の起こりやすい交差点やT字路では、他の交通への配慮が交通事故を避けて通る基本となるのです。 | |
右折する時に万一を考えていますか? 最初に書いたのは右折待機までの話ですが、どうせなら右折完了するまで書いて締めくくりましょう。 一方通行でない道路で右折する場合には、対向車の進路を妨げず、また直進してくる対向車が優先です。従って無事右折するためには、対向車側の信号が赤になるのを待つか、対向車が途絶えるのを待ちます。 ただし対向車が完全に途絶えなくとも、対向車同志の車間距離が開いていれば右折開始するのが一般的です。後続の対向車や影に隠れた二輪車の確認などには注意を払うものの、意外に見落としがちなのが、右折した先の交通状況です。 一例をあげましょう。横断歩道のある交差点であれば、最も注意すべきは突進自転車です。多くの自転車は前方の信号が青であれば、そのままの速度で横断歩道に進入してくるものです。対向車の隙を縫って右折する場合にはある程度の思いきりが必要ですから、一気に右折を開始して、そのままの速度で横断歩道を通過する場合も多々ありますが、横断歩道上に歩行者のいない事を確認しても突進してくる自転車を見落とす事は充分に考えられ、最悪の事態では自転車との接触事故を起こす可能性があります。 事前に自転車の突進を察知した場合でも交差点内で急停止する事になりますから、今度は対向車の行く手を阻む場合があります。対向車の流れる速度が遅ければ大きな問題は起きませんが、流れの速い場合には対向車と接触してしまう危険性もあるのです。対向車が「だろう運転」をしていれば、右折車両を前方に発見しても減速しません。つまり交通事故を避けて通る右折方法は、対向車への配慮と注意のみならず、右折した先の安全を確認するのはもちろん、急停車するためのスペースのあることを事前に確認するべきです。 急停車した場合に交差点内で止まってしまう可能性があれば対向車が完全に途切れるか、信号が変わるのを待つべきでしょう。対向車ばかりに気を取られていると思わぬ落とし穴にはまってしまいます。 同じような例で、細い路地や駐車場から広い通りに右折で出ようとする際に左側から安全確認する方がいます。右側から安全確認しなければならないですね。説明の必要はありますか? とりあえず考えてみて下さい。次回解答を書きます。なんか今回は安全運転教本の解説のようになってしまいました。交通事故を避ける目的は共通ですから、たまには基本的な話もいいでしょう。 |
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